子どもを産むのはいつでも大事件

こんにちは。しばです。

朝夕が冷え込んできて、秋の深まりを感じるようになりましたね。頂き物の柿が美味しくって、ついつい食べ過ぎてしまいます。

私ごとですが、先日妊娠10ヶ月に入りました。いよいよ臨月です。

2人目は上の子の育児もあってか、いよいよ出産だというのにいまだに実感が湧きません。

股関節の痛みやお腹の張りなど、身体は着々と出産準備を始めているのに、気持ちだけが置いてけぼりになっている感覚。

あの、強烈な痛みとまた戦うことになると思うと不安がありますが、いまいち現実味がないような…。

コロナの影響で県外在住の夫は立ち合いができず、今回は初めて1人で挑む出産。

なのに、「まぁ、なんとかなるよね」なんて呑気に構えている、余裕がある自分に驚きです。

初めての出産!心配で付き添ってもらったけど…

長女の時に出産にかかった時間は、8時間ほど。夜中に陣痛が始まり、朝の6時には入院が決まりました。

母が仕事だったので、父が急遽休暇をとって付き添ってくれることに。私を励まそうとしてか、孫が生まれることに昂っているのか、私が「話しかけずに放ってくれたほうがありがたい」という私の言葉が聞こえていない父。車で移動中も、病室に行ってからも喋る喋る(笑)。陣痛の合間に病院から出た朝ごはんをかきこむ私に向かって「にっこりして〜」とスマホを向けてきた時は、心の中で「陣痛中に写真て!!!」とツッコミを入れまくってました。後から写真を見ると笑ってピースはしていたけど、目が死んでいた(笑)。

朝の5時に電話で叩き起こされた夫も、始発の新幹線で病院に駆けつけてくれました。

父に最寄り駅まで迎えに行ってもらい、3人でテレビを見ながら待機。ちょうど某大学のアメフト部が問題になっていた時期で、どの番組も問題の謝罪会見で持ちきり。私も夫も大学時代アメフト部に入っていたこともあり、真剣にニュースを見ながら、問題について議論を交わす男2人。

私といえば痛みでニュースは頭に入ってこず。「この2人とあと数時間耐えれるのだろうか…」と一抹の不安が湧いてきていました。

すると、仕事を急遽休ませてもらえたと、母が病室に合流してくれることに。母の顔を見ると、「助かった」と心の底からホッとしたのを覚えています。

流石に3人も出産を経験している母。ベットに座っている私の腰の下にクッションや毛布を入れてくれたり、「何か飲み物いる?」と気遣ってくれたりと、率先してフォローにまわってくれたので助かりました。

その様子をなんとなく眺めている父と夫(笑)。

いよいよ出産も終盤!なのにハプニングが…

さて、いよいよ出産も進んで昼過ぎには陣痛室に移動。その頃には、お腹を中心に身体中が巻き込まれるような、気持ち悪い痛みが全身を締め付けるような感覚に。

陣痛の感覚も狭まってきて、余裕なく「痛い」を独り言のように繰り返していました。すると、父が苦笑して一言。

「陣痛は痛いものじゃからなぁ。仕方ないわ」

あ、と思った時はすでに遅く。母を見れば、鬼のような形相で。

「そんなこと言うんだったら、先に帰ってもええんよ!?」

後から聞けば、胃をキリキリさせながら娘を見守っていた母にとって、父の一言は大層腹立たしかったそう。

突然母に怒られてオロオロした様子の父と、イライラと「どうするん!?」と迫る母。

確かに、父がいなくても母がいるので特に支障はない。いや、父もここまで付き添ってくれたんだもの、孫が生まれる瞬間に立ち会いたいはず。そもそも、夫もいるのにこんなところで夫婦喧嘩を始めないでくれ…。

朦朧とする意識の中夫を見れば、腕を組んで立ったまま、眉間にシワを寄せて私を見下ろしている。後から聞いたところ、私のことが心配すぎて、両親のいさかいには全く気がついていなかったとのこと…。よかった、のか?笑

どんどん辛辣になっていく空気に私1人が耐えかねていると、助産師さんが部屋に入ってきました。「様子、どうですか?」

「え、お昼ご飯全部食べられなかったの?出産は体力勝負だから、どなたかアイスかゼリーか買ってきてあげてください。あ、お母さん、こう、吸って食べられるのがいいと思います。座っている方が楽なの?それなら、この椅子に座ってみて。ほら旦那さん、こっち回ってきて、腰のあたり手で押してあげて。そうそう。あ、お父さん、うちわで娘さんに風を送ってあげてください。飲み物もあげて」

私達の様子を一瞥するや、テキパキと飛んだ指示。母も外へ買い出しに出たことで気持ちが落ち着いた様子。父や夫も役割があると率先してフォローしてくれました。大人3人からただ見つめられ続けていた私も、変なプレッシャーから解放され陣痛に集中できるように!

助産師さん、さすがはプロ。妊婦のフォローより、付き添いのフォローをしてもらう方が助かるとは、出産してみるまで考えもしませんでした。

その後助産師さんに促されるまま夫と分娩室に移動、数十分後には娘を出産。

「生まれたのすぐわかったよ!」

病室に入ってきた両親の顔を見ると、安堵感で涙がこぼれ落ちました。色々あったけど、一緒についてもらっていてよかった…。

1人だけど、1人じゃない

今回の出産は、付き添いをいてもらうとしても母が1人の予定。娘の世話もあるので、タイミングによっては1人での出産になるかも。

それでも不安が少ないのは、前回の経験から付き添いが多すぎるのも気をつかうことを学んでいるし(笑)、助産師さん達プロに頼れば大丈夫だと、信頼しているからでしょうか。

今度の出産はどんな経験になるだろうかと、楽しみ半分、緊張半分。今日もなんとか、暮らしています。